調剤事務歴15年のうさぎ太郎です。
うさぎ太郎の職歴はこんな感じです。
新卒で調剤事務として働く→30歳を機に他職種へ転職→体質に合わず元の薬局へ再入社→子どもの小学校入学を機に他の薬局へ転職(今ここ)
調剤事務さんは女性が多く、ライフステージの変化で働き方を変えたい人も多いのではないでしょうか。
今回は調剤事務が同業種に転職する場合、「ドラッグストア併設型薬局」「大手チェーン薬局」、またそれ以外を「個人薬局等の小規模薬局」とカテゴリーを分けて、うさぎ太郎が実際に業界で感じたそれぞれのメリット・デメリットを解説していきたいと思います。
求人を検索して、複数応募したい求人が見つかったら参考になさってくださいね。
うさぎ太郎が実際に働いてきたのは「ドラッグストア併設型薬局」と「小規模薬局」です。この辺りの情報量が多めになります!
ちなみに忙しさの度合いで働きたい薬局を選びたい方はこちらの記事を読んでみてくださいね!
ドラッグストア併設型の調剤薬局
大手だとスギ薬局、ウエルシア薬局、キリン堂薬局、マツモトキヨシ、ツルハ、クスリのアオキなどが有名ですね。地方で成長中のドラッグストア企業もどんどん調剤薬局併設型の薬局を出店させていますね。
私は岡山県在住ですが、コスモス、ザグザグ、ひまわりなどもよく求人を見かけます。
ドラッグストアの店内に調剤薬局の受付があり、処方箋のお薬を用意している間にお客様はお買い物へ・・・という流れで働けるのが最大の特徴です。
メリット
- 患者さんを待たせるプレッシャーが少ない
- 登録販売者資格がとりやすい&活かしやすい環境
- 駐車場が広くて停めやすい傾向
- 働くついでに買い物が済ませられる
- 福利厚生の一環として社員割引があることも
うさぎ太郎はドラッグストア併設型薬局で働いていた期間が長かったので、メリットはかなり享受してきました。
特に、薬局に就職して年月が浅いうちは、①の患者さんを待たせるプレッシャーが少ないことがめちゃくちゃメリットだと思います。
患者さんって病院ですごく待たされて、その後に薬局に寄られるので、来た時から既に待ちくたびれた状態で来られるんです。調剤事務として受付に立って、患者さんからの「早くしてね」の圧を感じながらレセコン入力するのって結構ミスの引き金になるんです。
そういう患者さんからの「早くしてね圧」を一番感じにくいのがドラッグストア併設型薬局ですね。
また、登録販売者資格を取りたいと考えている方は、他カテゴリの薬局より格段に資格が取りやすい環境だと思います。うさぎ太郎も1発で合格できました。
登録販売者に合格したらお給料に反映される会社が多いのもドラッグストア併設薬局の良いところですし(反映されない会社もあるかもしれないので、各自ご確認を)、この資格は次の転職へも有利に使えたりします。
あとは社員割引制度があったり、退社時にそのままお買い物が出来たりと従業員自身(特に主婦層の人に)も恩恵が多いです。
他のカテゴリの薬局よりも、敷地面積が広いこともあり駐車場も停めやすく、運転が苦手なマイカー通勤者はその点も安心なことが多いですね。
デメリット
- 就業規則がドラッグストア部門寄り
- 会社上層部の薬局経営に関する知識が薄めな企業もある
- ドラッグストアからの呼び出しや電話対応がある
- 患者さんの幅が広い
私が実際にドラッグストア併設型薬局で働いて、一番不満だったのが①の就業規則がドラッグストア寄りだった点です。②もそれに準じます。
冒頭に何社か名前をあげたような大手のところになれば、ドラッグストア部門と調剤薬局部門で別々に就業規則があるかもしれないし、経営ノウハウもあるでしょう。
スギ薬局に至っては調剤薬局併設率70%超えてますからね・・・。一概には言えませんので、気になる部分は面接でしっかり逆質問してみましょう。
他カテゴリの薬局は日曜・祝日・お盆・年末年始が当たり前のようにあるものですが、ことドラッグストア併設型は「ドラッグストア部門の人は長期休暇関係なく働いているから」という理由で意外と休みを取りにくい会社もありますのでご注意ください。
あと、仕方のないことですがドラッグストア部門からの質問や電話が飛んできます。すぐにドラッグストア担当の従業員にパス出来ればよいのですが、そうはいかずに対応が必要になることももちろんあります。
さらにドラッグストア併設薬局は、面で処方箋を受けていることが多いです。(病院と薬局1対1の関係ではないということ)
そのため、患者の間口が広く色々な処方せんや依頼が舞い込みます。うさぎ太郎の肌感覚で、他カテゴリの薬局より広い知識が必要になることが多めだと感じます。
トータルで考えると、他のカテゴリの薬局より来局の敷居が低いため、色んなや処方箋や患者対応が舞い込みやすい&接客要素も多いです。
ですがドラッグストア併設薬局ならではのメリットは捨てがたいものもあり、私は今のところ調剤事務の大半をこのタイプの薬局で過ごしています。
お給料を上げたい人は登録販売者資格でアップすることが多いのもこのカテゴリの薬局なので、それ狙いの人にもお勧めです。
大手チェーン調剤薬局
アイン薬局、日本調剤薬局、クオール薬局、スズケングループ、共創未来グループなどなどが有名どころです。
2020年に放送され薬剤師の認知度が急上昇したドラマ「アンサングシンデレラ」のTVコマーシャルでアイン薬局と日本調剤がたくさんCMを流したのが印象的でした。やっぱり薬局といえばこの辺りの大手チェーンがパッと思いつく強豪です。
メリット
- 経営ノウハウが固まっており、働きやすそう
- 大手チェーンならではの福利厚生
- 設備投資も充実
前述したドラッグストア併設型薬局と決定的に違うのは、会社自体が薬局として立ち上がっているところ。
大手で安定して働ければドラッグストア併設型でも大手チェーンどちらでも良いと考えられている人もおられるかもしれませんが、ドラッグストア併設型は会社自体が小売業として始まっているので、根本的な体質に差があります。
上層部が薬局経営のプロなので、「マニュアル通り働きたい」「組織として完成しているところで働きたい」「がっつり医療職感を感じて働きたい」のであれば、このカテゴリの薬局を選ぶのをおススメします。
そして他カテゴリの薬局と比較すると、教育制度や福利厚生が充実しているのもこのカテゴリです。このあたりの充実度は基本的に会社規模と比例すると考えて差し支えなさそうです。
もともと他の業界より産休育休が充実しているのが医療業界の特徴と言えるかもしれませんが、特に女性の割合が多い薬剤師を多数確保するため、薬局も福利厚生面の充実を頑張っています。特に大手チェーンはそこを充実させて人員確保をしていると思います。
また、処方箋枚数を裁くことで利益が生まれる業界なので、もちろんそのための設備投資にもお金をかけたいところですが、その点も大手チェーンが強いと思われます。
デメリット
- 忙しいお店が多い
- 自由度が低め
デメリットと言えるかは微妙ですが、ドラッグストア併設型と比較すると忙しいお店が多く、自由度が低めなのがこのカテゴリの薬局です。
大手チェーン薬局は、ドラッグストア併設型薬局と比較すると門前薬局として機能しているところがほとんどだからです。
ドラッグストア併設型はその集客力を武器に、広範囲の患者さんを「面」で集めることが多いです。この場合、そこそこ暇な店というのが割と存在します。
それに対し、大手チェーン薬局は病院からの絶対的信頼を武器に病院と薬局が1:1で集まるような「門前薬局」として出店することが多いです。そのため、最初からある程度の忙しさが保証された状態から開局→どんどん患者さんも増えていく→暇な時間はあまりない。というところが多いです。
ドラッグストア併設型は、ドラッグストアの売り上げ×調剤薬局の売り上げの相乗効果で利益を上げるのに対して、大手チェーン薬局はがっつり医療分野のみで利益をあげる仕組みがあるわけですが、そこはやはり仕事量に比例します。
会社の経営方針によるところはあれど、良い意味で機械的に働けるのは大手チェーン薬局だと思います。
日々イレギュラーなことが起こる調剤事務という仕事ですが、その点も大手チェーンなら比較的安心!そのための設備投資も充実しているでしょう!
個人薬局等の小規模薬局
「個人薬局や小規模薬局」と言っても本当に1店舗だけ…みたいな形で経営している会社は現在ではもうほぼ見当たりませんが、両手で数えられるくらいの店舗数で経営している薬局をこのカテゴリとして考えて行きたいと思います。
メリット
- 小さい会社ならではの和気あいあい感がある
- 自分の意思を店舗運営に反映してもらいやすい
- やりがいを感じやすい
- 地域密着型で経営している会社が多く、患者様から親しまれやすい
これはなんとなく想像してもらいやすいことだと思います。
ドラッグストア併設型薬局や大手チェーン薬局と比較すると、ルールがガチガチではありません。ここに魅力を感じる人はぜひこのカテゴリの薬局を選ばれると良いかと思います。
他カテゴリの薬局と違って「ここはもっとこうしたい!」が通りやすいのは断然小規模薬局だし、個人の力量を評価してもらいやすいのも断然小規模薬局だと思います。
一番分かりやすいのはお給料面です。大きな会社だと昇給・減給にも仕組みがあって、その仕組み通りにしか動きません。特別大きなアップダウンもないと思われます。
しかし小規模薬局はその辺も柔軟。経営者や上層部の考え方でポンと上がったりしますし、その逆もしかりです。
また、そもそも経営者が地元出身の人で、地元に根差した会社を作りたいという気持ちで会社を立ち上げている人が多いです。「地域の人に親しまれる薬局」に魅力を感じられる人には良いかと思いますね。
デメリット
- 大手チェーンと比較すると教育制度などが整っておらず、教育の質に関しては教えてくれる人の力量次第
- 1人の退職によるダメージが大きい
- 社会保険面・福利厚生の充実度が低い
- 雑務が多く、ある程度柔軟な考えで働くことが必要
ドラッグストア併設型薬局・大手チェーン薬局と比較すると、圧倒的に従業員数が少ないので、デメリットは全て人数が少ないことに起因しがちです。
ただ教育制度が整っていることと、新人さんへの教育の質は必ずしも比例するわけではありません。
小規模薬局でも、新人さんの教育に当たってくれる先輩が教え上手な人なら、大手チェーンの教育制度なんて比にならないくらい恵まれた知識が得られると思います。なので必ずしもデメリットとは言えない点ではあります。
どうしても小規模薬局の弱い点としては②の1人の退職ダメージが大きいこと。あまり余剰人員を確保しないので、退職者が出ると他カテゴリの薬局より慌てることが多いです。
そして小規模な会社だと福利厚生以前に社会保険面でも弱いので、パートでの採用を希望する条件で自分の望む社会保障が受けられるのかしっかり考えることも必要です。
また、会社が小さいという事は本社機能も他カテゴリ薬局より弱いので、他カテゴリの薬局ならやらなくてよい雑務(勝手にデータ収集して処理してくれる)が現場の仕事だったりします。
うさぎ太郎の現時点での最終職歴も小規模薬局です。昇給時期でもないのに「忙しい中、頑張ってくれてありがとう」で時給が100円アップするなんて他カテゴリの薬局では考えられませんでした。
小規模薬局なりの苦労はありますが、うさぎ太郎はこれからも小規模薬局で働かせてもらうことを望んでいます!
まとめ
薬局を3カテゴリに分けて見ていきましたが、いかがだったでしょうか。
一口に「調剤事務として薬局で働く」と言っても、薬局によって環境が結構違うということがお分かりいただけたのではないかと思います。
もちろん、どのカテゴリの薬局に就職したとしても、調剤事務の仕事の基本は変わりません。
処方箋を受付し、PC入力し、日々のルーティンをこなしながら月に一回レセプトを提出するのが基本だと思われます。
この基本のルーティンをどういったタイプの薬局で過ごしたいか、今から求人を探してどの会社に応募しようかな~、と考えている人の一助になれば幸いです。
どのカテゴリの薬局でもメリットがあります。
それぞれの薬局の特徴とあなたの個性がマッチする求人に出会えますように!!
◆ PR/20代の初めての転職は、5000件超の正社員限定求人「20代の転職相談所」◆
「20代の転職相談所」に会員登録(無料)すると、第二新卒専門のキャリアコ
ーディネーターとの転職相談や5000件を超える正社員限定求人のご紹介、
30代で輝くための20代の転職応援セミナーに参加できたりと、
東京、大阪、名古屋、横浜の各相談所で開催される様々な就職支援メニューを
ご利用いただけます。
●「20代の転職相談所」のご利用はコチラ
https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3ZK0AX+B43CUA+10SQ+BXB8Z