これを読んでいる調剤事務さんは、何県にお住まいですか?当方、レセプト審査が厳しいとされている岡山県で調剤事務として働いております。
このような会話が他県で働く調剤事務さんと話す機会があれば普通に成立すると思います。でも待って。これが普通に成立するっておかしいよね?
もともとは国の定めた調剤報酬点数表(今これですね)に基づいて算定するのに、県によって算定が認められたり認められなかったり。同じ調剤行為でも審査が厳しい県に住んでたらもらえるお金が少なくなる(患者さんにとってはラッキーですが)って、なかなかの違和感です。
担当弁護士が変われば裁判の結果が変わる、みたいな調剤報酬算定の可否。こんなに崇高でなければならないのか疑問です。
これってなんとかならないんでしょうか。。。
審査機関によって、取らせてくれる調剤報酬点数が違う問題を解決してくれるのはAIでは?
冒頭言ったように、レセプトの審査は県によって基準が違います。もっと厳密に言えば、同じ審査機関でも審査員によっても違う。そう、調剤報酬の算定の可否ってそれくらいあやふやで、審査員の解釈次第なところがあるもの。毎回調剤報酬がある年は、新しい調剤報酬点数が発表された後に「疑義解釈」なるものが薬剤師会からせっせと送られてきたりするのもそのせいです。
さらに月によっては「今月はこの加算について重点的に審査しよう!」みたいなキャンペーン(?)とかしているような気配を感じたこともあり、やたらとその加算について遡って減点されたり・・・といったこともありました。
以前の記事で割錠に関する加算について私が嘆いていましたが(自家製剤加算・計量混合加算にまつわるあれこれ)これも恐らく県によって、もしくは審査員によって減点したりしなかったりでしょう。
いや、調剤事務からしたらこのバラつき本当にやめてって感じですが・・・
私の思う解決法がひとつあります・・・
審査員、AIにしたらいいんじゃないですかね?
これじゃないですか?極端でしょうか。
医療現場より審査機関から税金の削減を目指すべき・・・と思ってしまう審査機関の審査のブレ
さて、ここでちょっと話が脱線するように思いますが言わせてください。
私は事あるごとに薬価を下げるのをやめてほしいと書いていますが、国が薬価を下げる理由はもちろん医療費の削減です。後発品の使用率促進も、全て国の医療費の削減の一環です。「後発医薬品調剤体制加算」なんてものの存在からして、国民の懐に忖度などしていないのはみなさん感じている事と思います。(GEに変えて安くなった金額よりGE加算30点の方が高い、なんてあるあるでしょう?)
ちなみに現在の医薬品供給不足になっている品目は往々にして薬価が5~20円程度のものがメインとなっております。おかげでジェネリックメーカーも不採算部門の製造販売はやめ始めています。
そして薬局ももちろん「ただ処方せんを受付けているだけ」ではどんどん収入がなくなるようになってきています。
とにかく国は医療費を削減したい。
・・・・なら、とりあえず早急に全国47都道府県にある社保と国保のレセプト審査員をAIにすり替えてほしい!!と一調剤事務は思います。初期投資が何億かかろうと、全国の審査機関の人件費を削れるので遠くない未来ペイできるのでは。。。?
審査機関にかかる費用は費目としては「医療費」に計上はしてなさそうですが、例えば東京都の国保連合会のHPを見てみると
運営資金
本会は、会員からの負担金及び審査支払手数料のほか、国庫補助金及び東京都費補助金などで運営しています。
というように結局審査機関である国保連合会は国庫および市町村で運営されているのでこれも大きなくくりで言えば医療費削減の一環といえると思うのですかいかがでしょうか。
ちなみに運営費の中の人件費。どういう人に払っているのかと言えば
レセプトの審査は誰がしているの?
審査委員会は各都道府県に設置。 中立な審査をするため、診療担当代表、保険者代表、学識経験者からなる三者構成になっています。 この審査委員会は、コンピュータでは対応できない「人の判断を必要とする審査」を担います。
審査をしているのは上記のように診療担当代表、保険者代表、学識経験者という、医師・薬剤師・その他高収入層と思われる層です。(なのにこの層がする判断とはこちらの記事のような事です・・・医科はまた違うのかもしれませんが、調剤ってAIで十分じゃない・・・?)
なのに、です。ここに大事なお金が投入されているにも関わらず、人によって審査基準がブレていて現場は処理に困っています。
調剤の審査員のお仕事は「厚労省の定めた報酬点数と添付文書に沿ってレセプトが作成されているか」および「医科のレセプトとの突合」、というAIが最も得意としてそうな分野ではありませんか・・・これをAIにすり替えれば・・・医療費削減の希望が見えてくるではありませんか。。。
なんなら支払通知書と返戻も今は約2ヶ月後にしか返ってこないけど、AIにすべてやらせれば翌月には返ってくるんじゃないのでしょうか、介護保険みたいに。このタイムラグが減ることによっても様々な経費が削減できますよね。。。?
薬局に選挙の投票のお願い周りに来て、当選してもお礼参りはしない(活動報告もない)薬剤師議員さんにはその辺を働きかけてほしいところです。
とはいえ私が知らないだけで、もう薬局DXならぬ「審査機関DX」って既に進んでいるんだと思うんですが、末端では全くその気配が感じられず残念なのです。もっと本気出してほしい。良く分からん層から押し出されて国会議員になられた薬剤師先生にはもっと前に出てほしいところです。
薬局も審査機関もうかうかしてたらAIに代わられる!
無責任な立場からやいやい野次を飛ばすような記事になってしまいました。
まぁ医療費削減が必要なのは現場で働いているからというより、健康保険料を払う人としてヒシヒシ感じるので、国民にメリットがあるようにでDX化をすすめて、国民を苦しめない方向で医療費削減を目指してほしいと思います。切実!
でもこんなこと考えていたら、本当に調剤事務も近い将来やることなくなりそうだなぁ・・・AIに取って代わられないよう調剤事務の価値をあげようなんていうポテンシャルは持ち合わせてないし、次の仕事は何にしようかなぁ・・・と、まだまだ忙しい薬局で働きながらボンヤリ考えるうさぎなのでした。
あぁ、今日は16日。うさぎ太郎はやっとレセプトとその他経理に関する諸々の業務がひと段落しました。全国の調剤事務さん今月もレセプトおつかれさまでした!